中小企業が取り組むべき戦略とは何か?を泥臭く説明します!!

巷には戦略的○○とか、○○戦略などと言う言葉に溢れ、ビジネスマンの殆どが「戦略」という言葉を多用します。
しかし、戦略とは何ですか?と問いかけてもスパッと明確な回答をくれる人は多くありません。たまにその人なりの戦略の定義を説明してくれるのですが、これが見事に人によって異なります。
そこで、今回は「戦略とはいったい何か?」を私なりの私見たっぷりに定義したいと思います。
戦略とはなにか?
戦略とは何かについては様々な辞書やブログでも解説されています。
その中で一番しっくり来るのか、大辞林 第三版の解説です!
大辞林では戦略を
長期的・全体的展望に立った闘争の準備・計画・運用の方法。戦略の具体的遂行である戦術とは区別される。
大辞林 第三版
と解説しています。
なるほど、たしかに分かりやすく戦略のことを表現してますよね!これをベースにもう少しわかりやすく表現してみましょう!!
今まで第一線の現場で経営コンサルティング、Webマーケティングコンサルティングを25年間やってきた、私なりの解説は以下です。
戦略とは目的を達成するため(戦いに勝つため)の作戦・シナリオ・計画であり、総合的かつ中・長期的な経営資源(リソース)の分配である。
泥臭い言い方で言うなら「戦いに勝つ総合的・中期的なシナリオ」です!!
経営に置き換えると「目的と目標を達成するための中・長期的な経営計画」です!!
たしかにこのプランを実行すれば目標達成間違えなし!!って思えるシナリオこそが戦略です!!
いかがでしょう?腹に落ちましたか?
戦略の位置づけ
よくある図ですが、経営の5つの階層です!

戦略とは理念=目的とビジョン=目標を実現させる作戦ですよね!
ということは戦略を策定するためには明確な理念とビジョンがないとできません。もし、貴方の会社に理念やビジョンがないのであれば、戦略論を語る前に、そっちを先に明確にしましょう!
理念やビジョンがない経営はただ惰性で毎日を過ごしているのと同じですから!!
戦略で重要なことは戦いに勝つこと
戦略とは「総合的かつ中・長期的な戦(いくさ)に勝つシナリオ」と定義づけました。
そして、特に重要なことは「戦(いくさ)」に勝つことなんです!いくらシナリオをつくったって、結局、戦いに負けてしまったら何の意味もありません。
戦略とはとにかく勝たなければなりません!
ビジネスに置き換えたら、必ず経営目標を達成することが出来る経営計画・事業計画をシナリオとしてしっかりと設計するということになります。
戦いに勝つためには
戦略とは戦いに勝つためのシナリオ(作戦計画)であり、最も重要なことは勝てるシナリオを作ることです。
しかし、言うは易し、行うは難し!
では、勝てるシナリオを描くためにはどうしなければならないかを少し解説します。
1.「なにを」「どこへ」を明確化すること
経営とは戦いであり、勝つことが極めて重要です!そして、戦いであれば戦場を決める必要があります。
何処の国をどのルートからどうやって攻め込むのか?
これを経営に当てはめれば、どのターゲットにどの商品をどうやって売り込むのか?これを明確にしなければなりません。
当たり前のことですよね!?
しかし、これが案外どの会社も明確になっていません。ふわっとしてるんです。
一番ダメなパターンは「買ってくれる人なら誰でもいいし、なんでもいい!とにかくじゃんじゃん売ってこい!」なんて指示する社長やマネージャーです!
このパターンは間違えなく負け戦!
そうではなく、「どのエリア」の「どのような業種」の「どの規模」の「どんな悩みを抱えている企業」の「どの部署の担当者」に、「どの商品やサービス」を提供することによって「どのように役立つか?」それを超具体的に明確化すべきです。
戦略の基本中の基本ですが、多くの中小企業がこの基本が出来ていません!今すぐ明確にして戦略的にことを進めましょう!
2.数で勝ること
戦いの優劣を決める最も重要な要素は数で勝ることです。
例えばライバル企業の営業マンが10名だったら、こちらは20名の営業マンで営業展開を行う。ライバルが1日1回、SNSに投稿していたならば、こちらは1日3回投稿することです。
しかし、これでは社員数が多い大企業が有利になってしまいます。
そこで我々中小企業は敵を分断したり、エリアを限定して戦う必要があります。
一般によく言われる「選択と集中」ですね!絞り込まれた限定的な小さなエリアやセグメントされた市場を発見・選択し、そこにリソースを集中することでそのエリアやマーケットにおいては圧倒的な数的優位性を確保するのです!
3.武器を持つこと
戦(いくさ)に勝つためには武器を持つことが重要です。日本最強と言われた武田騎馬軍団も信長の鉄砲隊には敵いませんでした。
最新で最強の武器を持つことは戦いに勝利する重要な要素です。経営で言えばタブレット端末などの最新のIT機器で武装した営業マンが客先で瞬時に詳細な見積もりを提示したり、在庫のあるなしを確認してその場で注文を頂き成果を上げている中小企業があります。
マーケティング・オートメーション(MA)を徹底的に活用したホームページで見込み客(リード)を獲得じゃんじゃん獲得している中小企業も実際にあります。
スタッフを戦場(市場)へ丸腰で送り出すのではなく、最新の武器を持たせて送り出すことが戦略的な経営施策となります。
※貴方も最強のMA(マーケティング・オートメーション)でホームページ創りませんか!!
4.接近すること
次の要素は相手との距離です。経営で言うならばお客さんとの物理的・心理的距離を縮めることにより優位に商談を進める戦略です。
シンプルにお客さんの事業所の隣に出張所を開設するとか、お客様と同じ学校のOBを営業の担当にするとか、飲食などの接待で仲良くなるなどして、顧客に徹底的に近づくことです。
当たり前ですが、お客様は遠い会社より近い会社を、知らない会社よりも知ってる会社を、気を使わねばならない人よりも気兼ねなく接することが出来る人から商品を購入します。
相手が強い武器を持ってる場合などは、この接近戦を活用することで、敵の武器効率を下げることができます!
5.裏をかくこと
次は文字通り、表からの正面突破ではなく、裏側に回って敵の意表を突くこと!
歴史で言えば、信長の桶狭間の戦いや義経の一ノ谷の合戦における鵯越の逆落としでしょうか!相手は、まさかそんな所から敵が現れるとは全く思ってもいないところから突如として敵が現れ攻撃されるんですからたまりませんよね!?
実際の経営で言えばソフトバンクがADSLによるインターネット接続でNTTに仕掛けた闘いはまさに敵の意表を突く戦略でした。
当時、ISDN回線でのインターネット接続で市場を独占していたNTTは、数年かけて光回線によるインターネット接続へと移行を考えていました。ところが、思ってもいなかったライバル(ソフトバンク)が、ローテクだけど性能が良くて価格が安いADSL回線によるインターネット接続という思ってもいなかった接続方法(サービス)で突如戦いを挑んで来ました。
しかも、イニシャルコストはタダ!
パラシュート部隊と呼ばれる販売員が街中の至るところに出没し、通行人に無料で接続機器を配るんですから驚きです。完全に裏をかかれたNTTは、またたく間にかなりのインターネット接続シェアをソフトバンク奪われてしまいました。
この例は、意表をつく戦略としては典型的なパターンですね!
6.現場の士気を高めること
企業同士のぶつかり合いは戦(いくさ)です。こちらも全力で戦いますが、相手だって全力で攻めてくる。双方が戦略の限りを尽くし、真っ向から戦うわけです。
ときには双方の戦略が素晴らしく、本当にどちらが勝つかわからないくらい拮抗するときがあります。そんな時に勝敗を決するのがスタッフのモチベーション、すなわち士気です。
スタッフがやる気をもって現場で頑張れうような、やり甲斐ある職場を作ることは、れっきとした経営戦略だと思いますし、最後の最後はハートで勝るものがやはり勝利するのです!
勝利を実現するシナリオを描こう

中小企業の経営者の中には、戦略は頭の中にあるよって方もたくさんいます。しかし、それでは完全とは言えません。
やはり、具体的なシナリオとして、経営で言えば事業計画として落とし込まなければいけません。事業計画として落とし込まれた戦略は、スタッフ一人ひとり配り、しっかりと浸透させなければ実行度は上がりません。
また、うちも事業計画はあるよといって見せてもらう事業計画のほとんどは単なる経営数値の羅列であって、そこに戦略はありません。
事業計画には具体的にどの市場にどの商品(ソリューション)をいくつ、どんな方法で販売するか、そしてその推進責任者は誰で、いつまでに成し遂げるかが明記されていなければ成果を上げることはありません。
しっかりと戦略シナリオとしての確かにこれを実行すれば勝てるなっていう事業計画をもとに経営を推進しましょう!
まとめ
いろんな方が色んな場面で戦略という言葉を多用していますが、戦略とは目的・目標を達成するシナリオであり、経営で言えばそれが事業計画という形にしっかりと落とし込まれていなければいけません。
さあ、あなたの会社には戦略がありますか?
なかったら一度、一緒に戦略を練って見ませんか!楽しいですよーー!!
投稿者プロフィール
- Webマーケティングコンサルタント
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戦略的Webサイト制作会社
株式会社イーエックス 代表取締役
広告関連企業にてトップセールス&トップマネージャーを経験後、経営コンサルティングファームに転職。
コンサルティングファームで企業の繁栄を考え続けたらWebマーケティングの世界にたどり着きました。
その後、株式会社イーエックスを設立し日本の経済を支える中小企業の皆さんが既得権や大企業と戦うためのWebマーケティング戦略の策定や戦略的SEO対策を提供しています。