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ハッシュタグ戦略

Hashtag Strategyはっしゅたぐ・せんりゃく

英語表記
Hashtag Strategy
カテゴリ
SNS
難易度
★☆☆(入門者向け)
関連サービス
SNS運用サポート

ハッシュタグ戦略とは、投稿に付けるタグを設計し、探している人のほうから見つけてもらうための工夫のこと。たくさん付ければ広く届く、というものではありません。投稿数の多いタグに混ぜても数分で流れていくだけで、実際に効くのは届けたい相手が実際に打ち込む言葉を選べているかどうかです。

Why it matters

SNSは「見せる場」から「探される場」になった

かつてSNSは、フォロワーに向けて発信する場所でした。いまは、そこで検索する人が増えています。行きたい店、買いたい道具、頼みたい業者を、検索エンジンではなくSNSの検索窓から探す。写真や短い動画で、実物と使っている場面が同時に確認できるからです。この行動が定着したことで、企業アカウントの投稿は「フォロワーへの連絡」であると同時に「検索結果に並ぶ候補」になりました。ハッシュタグは、その検索結果に載るための入口のひとつです。

ここで多くの企業がつまずくのが、タグを「多く付けるほど広がる装置」だと考えてしまう点です。投稿数が膨大なタグに参加しても、自社の投稿は表示されて数分で下に流れます。しかも、そのタグを見ている人が自社の顧客とは限りません。表示回数だけが増えて、問い合わせは一件も来ない——という結果になりがちです。

加えて、近年はどのSNSも、タグの一致だけでなく投稿内容そのものを解析して表示先を決める方向に進んでいます。つまり、タグは表示回数を増やす魔法ではなく、投稿の主題を伝えて検索と結びつける仕組みだと捉えるほうが実態に合います。中小企業にとっては、これはむしろ有利な変化です。規模で競う必要がなくなり、対象が狭くて具体的なタグほど成果に近づくからです。

Our perspective

広く見せようとするほど薄まる。狭く名指しするほど、探していた人に届く。

顧客心理の視点で見ると、ハッシュタグをたどっている人はすでに自分から探しに来ている状態です。タイムラインを眺めている人とは、心の準備がまったく違います。「#〇〇市 リフォーム」と打ち込んだ人は、その時点で検討を始めています。この人に届くなら、投稿は多くの人に見られなくてかまいません。逆に、流行のタグに便乗した投稿は、関心のない人の前を通り過ぎるだけでなく、「話題に乗っかっている会社」という印象を残すこともあります。誰に見つけてほしいかを先に決めることが、そのまま選ぶタグを決めます。

仕組み化の視点では、タグは毎回考えるものではなく、あらかじめ用意しておく組み合わせです。商材別・シーン別・地域別に3〜5組の型を作り、投稿のたびにその型から選ぶ。こうしておけば担当者が替わっても表記が揺れませんし、どの型からの投稿が反応を得たかを比べられます。もうひとつ重要なのが、自社の指名タグを1つ決めて使い続けることです。顧客が投稿するときにそのタグを使ってくれれば、お客様の声が一か所に集まる場所ができます。集まった投稿は、掲載許可を得たうえでサイトや資料に使えます。タグ設計は、露出の工夫であると同時に、UGCを溜める箱づくりでもあります。

AI活用の視点では、候補出しと整理を任せられます。自社の商材とターゲットを伝えれば、関連する言葉を一気に広げられますし、投稿本文からタグ候補を提案させることもできます。ただし、AIが出したタグをそのまま使うのは危険です。実際にそのタグを開いて、どんな投稿が並んでいるか、自社の投稿が並んで違和感がないかを人の目で見る。この確認だけは省かないほうが安全です。

Diagram

図解:母数が大きいタグほど、埋もれやすい

投稿数の多いタグは競合が多く、すぐ流れます。対象が狭いタグは母数こそ小さいものの、探して来た人に届く確度が上がります。3層を組み合わせるのが実務的です。

母数の大きさと、見つかる確度は逆に動く ビッグタグ(投稿数が非常に多い) 例:#マーケティング #カフェ 見る人は多いが、数分で下に流れる。関心もばらつく ミドルタグ(テーマが絞られる) 例:#BtoBマーケティング #自家焙煎コーヒー 関心が近い人が集まる。主力にしやすい層 ニッチ・指名タグ 例:#〇〇市_リフォーム #自社名 探して来た人に届く/投稿が溜まる 投稿の母数・競合の多さ 見つけてもらえる確度 多くに見せるより、探している人に見つかる

Case studies

事例で見る:国内・海外

海外

ハッシュタグの起源 ── 会話をまとめるための記号だった

ハッシュタグは、2007年にChris Messina氏がTwitter(現X)上で、「#」を使って関連する投稿をグループにまとめてはどうかと提案したことから広まりました。もともとは宣伝の道具ではなく、散らばった会話を一か所に集めるための記号だったわけです。この出自は、いまも設計の指針になります。同じ話題に関心のある人が集まる場所を作る記号なのだから、集まってほしい人が使う言葉を選ぶのが筋であって、目立つ言葉に便乗するのは本来の用途から外れています。現在は各SNSが独自に機能を拡張していますが、「関心でまとめる」という基本の役割は変わっていません。

How to use

現場での使い方:5ステップ

  1. 誰に見つけてほしいかを先に決めるタグの候補を挙げる前に、届けたい相手と、その人が探している場面を1文で書く。ここが曖昧だと、あとの選定がすべて感覚になる。
  2. 3層に分けて候補を出すビッグ・ミドル・ニッチを分けて挙げる。中小企業の主力はミドルとニッチ。実際に検索窓に入れて、並んでいる投稿と投稿数の規模を自分の目で確かめる。
  3. 自社の指名タグを1つ決める短く、打ちやすく、他社と重ならない表記にする。決めたら店頭・同梱物・プロフィール欄に載せ、顧客が使える状態にしておく。
  4. 投稿タイプごとの組み合わせを型にする商材紹介・事例・スタッフ発信など、投稿の種類ごとに使うタグの組を決めておく。毎回考えないことで、表記の揺れと属人化を防ぐ。
  5. 反応を見て入れ替えるタグ経由の表示や保存・プロフィール遷移を確認し、効いていないタグを外す。増やし続けるのではなく、四半期に一度は削る作業を入れる。
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Summary

まとめ:探している人の言葉に、置いておく

ハッシュタグ戦略は、タグを増やす作業ではなく、届けたい相手が使う言葉を選ぶ設計です。投稿数の多いタグに混ざれば表示回数は増えますが、そこに自社の顧客がいるとは限りません。ビッグ・ミドル・ニッチの3層で候補を整理し、中小企業は中段と下段を主力にする。自社の指名タグを1つ決めて使い続ければ、顧客の投稿が集まる場所ができ、そこがそのまま新しい検討者への材料になります。候補出しはAIに任せ、人はタグを実際に開いて並びを確かめる。声を大きくして見せに行くより、探している人の言葉のところに置いておくほうが、顧客は自然にこちらへたどり着きます。

関連サービス:SNS運用サポート — タグの3層設計から、指名タグの決め方・投稿タイプ別の型づくりまでを支援します。
カテゴリ:SNS

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